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福田平八郎の引き算の美学に心打たれる

先日、山種美術館で開催されている福田平八郎の展覧会に行ってきました。

福田平八郎は日本画家です。以前デイヴィッド・ホックニーの摸写をした時に福田平八郎から影響を受けたという話を知り少し調べたことがありました。その時とてもすてきな絵だなと感じました。今回もしゃ会で日本人画家の絵を模写したいなと思い浮かんだのが彼です。正直、これまであまり日本画に詳しいわけではなかったのですが、作品を目の前にして圧倒されました。特に「筍」と「花菖蒲」という作品が忘れられません。その存在感、そして余白の使い方――見ているだけで心が静かになり、まるで自然の中にいるような気持ちになったんです。

振り返ると、私はこれまで約8年間、モネやゴッホといった西洋の画家の模写を通じて学んできました。彼らの鮮やかな色彩や光、圧倒的なエネルギー感にはずっと憧れていて、いわゆる「足し算の美学」に夢中だったんです。でも今回の展覧会では、日本的な「引き算の美学」の力強さに触れ、心を揺さぶられました。

日本画全体に引き算の美学は当てはまりますね。

福田平八郎の作品って、ただ自然を描いているだけじゃなくて、その場の空気や時間、そして静けさそのものを感じさせるんですよね。描かない余白の部分にまで意味が宿っているような感覚。これがすごく新鮮でした。

「もっと自然を観察して、自分なりにシンプルな表現を追求したい」。そんな気持ちが湧き上がってきたのも、今回の展示を見たからです。足し算と引き算、どちらも絵を描く上で大切だけど、今の私にはこの引き算の視点が新しいインスピレーションをくれそうです。

福田平八郎の絵を見て、「次のステップに進むタイミングなのかな」と思う自分がいます。これからどんな絵が描けるのか、自分でも楽しみです!


唯一撮影がOKだった作品「彩秋」

美術館まで向かう途中銀杏並木がきれいでした。